ツラミは牛一頭からわずか1kgくらいしか取れないことから希少部位として知られています。スーパーマーケットや焼肉店でも提供しているお店が少ない部位です。
希少性が高いツラミについて以下のような疑問も。
「ツラミはどんな部位?」
「ツラミの美味しい食べ方は?」
「ツラミを選ぶときのポイントを知りたい」
そこで本記事では、ツラミの部位の特徴から選ぶときのポイントについて紹介していきます。また、最後まで読んでいただくことでツラミが食べたくなるでしょう。
目次
ツラミの部位の特徴
ツラミは牛の頬にあるホルモンで、顔(つら)の身から「ツラミ」と呼ばれるようになりました。牛がよく動かす筋肉ということもあり、筋があるので焼肉のときは薄切りで提供されることが多いようです。
ツラミにはゼラチンやタンパク質が豊富に含まれており、美容効果のある栄養素を摂取できます。また、弾力のある歯ごたえと旨味が凝縮されているので、ハマる人も多い部位です。
ツラミの味・食感
ツラミはムチムチとした食感で濃厚な旨味が感じられるため、煮込み料理にも向いています。繊維質なので煮込むとほろほろになり、フランス料理の煮込み料理でもよく食べられています。
ツラミの脂には他の部位にはない独特のコクがあるので、クセになる人も少なくはありません。また、コラーゲン質なのでツラミを焼くと香りが良く、焼肉として食べても美味しいでしょう。
ツラミとハラミの違いは?
ツラミとハラミはどちらも赤身肉ではないといった共通点がありますが、明確な違いがあります。ハラミは牛の横隔膜にある部位で焼肉としてもよく食べられており、内臓系の部位にわけられます。太い筋繊維が特徴で、焼いたときにジューシー感を味わえるため、精肉にはないような食感を楽しめます。
ハラミは噛み切れるくらいのやわらかさと脂のギトギト感がない部位なので、何枚でも食べられるでしょう。また、ハラミも牛一頭から数kgしかとれない希少部位として知られています。
ツラミの美味しい食べ方
ツラミはそのまま焼いても十分に美味しいですが、カレーや赤ワイン煮などの煮込み料理におすすめです。また、韓国のスープ料理ソルロンタンに使われることが多く、肉の旨みが溶け込んで美味しく食べられます。
他にも牛すじ煮込みやテールスープ、ポトフとの相性が良く、スープ料理の肉に迷ったらツラミを選ぶと間違いありません。焼肉で食べる場合は焼きすぎると硬くなるので、軽く火を通す程度にしておきましょう。
美味しいツラミを選ぶときのポイント
せっかくツラミを食べるなら美味しいものを選びたいでしょう。新鮮なツラミを選ぶときのポイントを紹介します。
鮮やかな紅色の赤身
新鮮な牛肉を選ぶときは鮮やかな紅色の赤身かどうかで見ます。浅黒く、乾燥したような牛肉は時間が経過している証拠なので、新鮮な状態とはいえません。
また、肉の旨味成分であるドリップと呼ばれる赤い液体が漏れている牛肉も劣化しています。スーパーマーケットに並んでいる肉のパッケージでよく見られるのは劣化が進んでいると判断できます。脂肪とのグラデーションがきれいな赤身のツラミを選びましょう。
白色に近い乳白色の脂肪
新鮮な牛肉の脂肪は白色に近い乳白色であることが特徴です。良質な脂肪であるほど、香りと口当たりが良いとされています。上質な肉であるほど脂肪の入り方がきめ細かく、黒毛和牛によく見られます。ちなみに海外産の牛肉では見られないため、国産牛や黒毛和牛ならではの特徴の1つです。
ツラミを食べるなら黒毛和牛がおすすめ!
ツラミといっても、牛の種類によっては肉質や風味も異なります。なかでも黒毛和牛は日本独自の交配により、食肉用として高品質を保つ牛肉です。
黒毛和牛は日本の食肉公正競争規約として「黒毛和種牛」「赤毛和種牛」「無角和種牛」「日本短角種牛」の4品種が絶対条件として定められています。また、黒毛和牛にはオレイン酸という不飽和脂肪酸が多く含まれており、人間の体温で溶けるので甘みやなめらかさを感じられます。
こういった理由で美味しいツラミを食べるなら黒毛和牛がおすすめです。一般的なスーパーマーケットではあまり提供されていないので、食べてみたい方は通販で購入するといいでしょう。通販なら探す手間が省かれるので、選ぶときは牛の種類と産地を確認することが大切です。
さいごに
今回は、弾力のある歯ごたえと旨味が凝縮されているので、ハマる人も多いツラミについてご紹介しました。ぜひ食べてみてください。
ひとくちにツラミなどの話をしても、輸入牛肉と黒毛和牛とではまったく違ってきますし、買い付けの目利きやその生産者のポリシーによっても異なってきます。美味しい牛肉は、効率ばかり求めてもつくれるものではありません。
より美味しいお肉を届けたいという強い想いを大切にし、ひたすら味にこだわりお客様にお届けすることを心がけています。ツラミについて知っていただくとともに、私どもヤザワミートという精肉卸のことも知っていただければ幸いです。