牛肉のなかでも希少部位として知られているミスジについてご存知でしょうか?
牛からわずかしか取れないミスジですが、以下のような疑問も。
「まずいミスジもあるの?」
「ミスジと他の牛肉との違いは?」
「ミスジに向いている食べ方を知りたい」
ミスジはスーパーマーケットや精肉店でも販売されていますが、実際にどんな味なのか気になる方が多いようです。
そこで本記事では、ミスジの特徴から選び方まで紹介していきます。また、最後まで読んで頂くことで、ミスジの魅力を知ることができるでしょう。
目次
ミスジがまずいって本当?
ミスジは牛肉の部位の中でも動かすことが少ないので、舌触りがなめらかでやわらかい肉質だと言われています。まずいなんて感じることは、なかなかないと思うのですが、なかには美味しくないという人もいるようです。
しかし、大型スーパーマーケットで販売されているアメリカ産などのミスジには、臭みがあるため、美味しく食べられないこともあるようです。
牛の種類によって臭みや硬さも異なるため、下処理するなど工夫して調理するといいでしょう。
ミスジの部位はどこ?
ミスジは牛の肩甲骨から手首までのところにある肉で、細かい繊維質で霜降りが入りやすい部位です。
基本的には肩やウデは牛の運動量が多い部位ですが、ミスジの場合は細かい運動をする筋肉のため、繊維が細かくなります。運動の質によって、牛肉の食感が変わります。
また、牛の肩は「ウデ」とも呼ばれており、ミスジは肩甲骨の内側にくっついている肉です。「ウデ」のなかでもミスジは霜降りが入りやすいので、脂の甘みや香りを感じられます。
なぜ「ミスジ」と呼ぶの?
ミスジの断面に3枚の大きな筋が入っていることから「ミスジ」と呼ばれるようになったようです。
3つの筋が入っていると硬い印象を受けますが、実際は融点が低いため、見た目以上に口のなかでとろけるような食感になります。
ミスジの特徴
舌触りがとろけるように美味しいミスジの特徴を紹介します。
牛一頭から数kgしか取れない
ミスジは、牛一頭から少量しか取れないことでも希少部位として知られています。多くの焼肉店では特上カルビとして提供されているほど希少価値が高い牛肉です。
中心に一本筋が入っている
ミスジは中心に一本筋が入っている断面が特徴です。
一本筋から葉脈のようにきれいな霜降りが入っており、非常に細かい筋が入っている珍しい部位ともいわれています。
そのやわらかさのなかにプルッとした食感が楽しめるのも特徴にひとつです。
ミスジと他の部位との違い
牛肉といってもさまざまな部位があるため、肉質や食感にも違いがあります。
そのなかでも希少部位であるミスジと似たような部位の特徴をもつ他の牛肉との違いについて紹介していきます。
ハラミ
ハラミといえば、焼肉店のメニューでよく見る牛肉の印象が強いでしょう。牛の横隔膜にあたる部分にあり、牛からは約2~3kg程度しか取れないといわれています。
見た目は赤身肉ですが、レバーと同様の内臓肉として分類されている部位です。焼肉が好きな方はご存知のとおり、ジューシーな食感で脂の甘味があります。
脂もくどくないので、胃もたれが不安な女性にも人気です。
サーロイン
サーロインはステーキの定番として人気が高い部位です。牛の腰の上部にある肉で、あまり動かさないため、筋が入りにくく、脂乗りとやわらかい食感が特徴です。
赤身と霜降りが適度に入り込んだサーロインは、ジューシーで甘みが感じられます。また、上質な霜降りであればあるほど人間の体温だけで溶けてしまうほどです。
フィレ
牛肉のなかで最もやわらかい部位として人気のフィレは、肉の女王とも呼ばれているほどやわらかい特徴をもちます。
また、肉質がきめ細やかで舌触りもなめらかな食感と赤身の甘みも感じられる牛肉です。
フィレも希少部位の牛肉で、牛一頭からわずかな量しか取り出せません。フィレの食感を体験してしまったら、ハマる人が多いことも納得します。
ミスジに合うおすすめの食べ方
舌触りがなめらかなミスジにぴったりな食べ方を紹介していきます。
焼肉
ミスジはタレ焼肉との相性が抜群で、タレとミスジの旨みがマッチしていて最高の組み合わせです。ミスジのまろやかな食感が好きという方におすすめなので、ぜひお試しください。
ステーキ
ミスジはステーキとしても人気で、醤油ダレで食べることがおすすめです。シンプルな味付けですが、ミスジ本来の食感と旨味を感じられるでしょう。
鍋料理
ミスジの脂の甘さや香り、食感を活かして、薄切り肉ですき焼きやしゃぶしゃぶといった鍋料理にもぴったりです。プルっとした食感をより味わうことができるでしょう。
美味しいミスジの選び方
もし、希少部位のミスジを購入する機会があれば、美味しいものを選びたいでしょう。美味しいミスジを見分けるためのポイントを紹介していきます。
赤身と霜降りの色合いで選ぶ
ミスジは赤身と霜降りの色合いで選ぶことがおすすめです。
極端に赤色と白色がはっきりしているものよりも、グラデーションのような色合いのミスジが美味しいといわれています。
霜降りが葉脈のようになっているかで選ぶ
黒毛和牛とアメリカ産のミスジを見比べてみると、霜降りがきれいな葉脈のようになっているかどうかで判断ができると思います。
断面の中心にある一本筋から左右に細かい霜降りが入っているようなミスジがおすすめです。
ミスジはどこで購入できる?
ミスジは一般的なスーパーマーケットや精肉店でも販売されていますが、きめ細やかな霜降りや色合いがきれいな上質なミスジは通販で購入ができます。
もし、通販で購入する場合は牛の産地や色合いなどをしっかり確認してから検討してみましょう。
さいごに
最近では一般的にも知る人が増えている、人気の部位のミスジについてご紹介しました。舌触りがなめらかでやわらかい肉質のなかに、プチっとした食感を楽しめる、非常に美味しい部位です。ぜひ食べてみてください。
ひとくちにミスジなどの話をしても、輸入牛肉と黒毛和牛とではまったく違ってきますし、買い付けの目利きやその生産者のポリシーによっても異なってきます。美味しい牛肉は、効率ばかり求めてもつくれるものではありません。
より美味しいお肉を届けたいという強い想いを大切にし、ひたすら味にこだわりお客様にお届けすることを心がけています。ミスジという部位について知っていただくとともに、私どもヤザワミートという精肉卸のことも知っていただければ幸いです。